化学物質管理

新化学物質管理システムの導入

より効率的な化学物質管理に向けて

化学物質規制の強化に伴い、化学物質管理はますます重要性を増しています。当社グループでは、化学物質管理をより効率的に実施するため、必要な機能の洗い出しを行い、システム開発を進めています。
この新化学物質管理システムの導入により当社グループとしての一元管理が実現でき、かつ各製品が含有する化学物質と化学物質に紐付く情報を、製品単位や化学物質単位などで迅速に各種規制に対応した情報提供を行うことができるようになります。さらに、新化学物質管理システム導入に合わせて、業務効率の向上を目指し、業務見直しなどを進めていきます。

サプライチェーン全般における化学物質管理の強化

当社グループは、製造から使用後の廃棄に至るまでの製品のライフサイクルにおける法的・社会的な化学物質問題への対応として、国内外の化学物質関係法令を遵守するための社内体制整備、お客様への製品安全や適用法令に関する情報提供など、さまざまな取り組みにより化学物質管理を推進しています。
製品による環境影響の低減については、使用する原材料の含有化学物質情報の正確な把握のため専門部署を設置し、情報収集を行っています。併せて、法令の制定・改正に関する情報収集を行い、適切な対応をするとともにお客様への製品含有化学物質の情報提供を進めています。これらの活動により、サプライチェーン全体における化学物質管理の強化とリスクを最小限に留めることに努めています。
2024年3月期は法令違反などで処罰を受けた事例はありませんでした。

有害物質の管理強化に向けて

化学物質リスクアセスメント体制の強化

昨今、国内においても化学物質関連法令などが相次ぎ改正されています。当社グループでも改正労働安全衛生法への対応を逐次進めています。
化学物質管理の基本的な考え方は、個々の化学物質のリスクを削減する方向へと変化しています。この変化に対応するため、原材料採用段階で確実に含有化学物質の情報を収集し、健康や環境への影響を含めた危険有害性のチェックを強化するよう努めています。また、定期的に化学物質に関する社内監査を実施することで、化学物質管理に関わる管理体制や運用状況を確認し、必要に応じて改善措置を要請するなど、化学物質管理の維持・管理強化を図っています。

化学物質管理教育を通した知識向上

化学物質の法規制に的確に対応するため、関連部門、グループ会社に対して化学物質管理に関する教育を行っています。
2024年3月期は、知識レベルの向上と、化学物質管理の重要性の再認識を目的とした製品含有化学物質管理およびGHS概説を中心とした社内セミナーを開催し、化学物質管理を担う部署を中心に延べ350名ほどが参加しました。

各国における法令遵守

製品を製造し輸出するためには、各国の法規制を正しく理解し、適切な手続きや対応を行うことが必要です。当社グループでは、事業を展開する全ての国や地域において、法や業界基準などを把握、遵守し、国や地域ごとに化学物質の適正な管理を行うことで、企業としての社会的責任を果たしています。
この結果、2024年3月期は化学物質の登録、届出に関する法令違反は、国内外ともにありませんでした。