サーキュラーエコノミー推進
大日精化グループは、事業活動を通じて社会に貢献することを社是の一つに掲げています。これを実現するうえで、原材料は生活に欠かせない社会資源である一方、化石資源の枯渇や廃棄物による環境汚染といった課題を生んでいます。これら環境課題を解決し、サステナブル社会の実現に向けた新たな価値創造を目指し、サーキュラーエコノミーの推進に取り組みます。
サプライチェーン全体を見据えたビジネス転換
国内の「プラスチック資源循環法」、欧州の「包装および包装廃棄物規則(PPWR)」に代表される再生材使用の義務化が世界的な潮流となるなか、サーキュラーエコノミーへの移行は化学メーカーにとって待ったなしの経営課題です。
従来の「作って売る」ビジネスから、サプライチェーン全体で資源を循環させる「循環型ビジネス」への構造転換が進んでいます。当社グループは、長年培った「分散加工技術」「コンパウンド技術」を最大限に生かし、主要なサプライヤーとの意見・情報交換を行うとともに政策方針などの情報を入手し、適切に対応を進めていきます。
製品・技術を通じたサーキュラーエコノミーへの貢献
プラスチックの高度なリサイクル(マテリアルリサイクル・ケミカルリサイクル)を社会実装するためには、再生プラスチックの品質を担保し、用途を拡大する技術が不可欠です。 当社グループは、資源循環のボトルネックを解消するサステナビリティ貢献製品の開発を戦略的に進めています。
リサイクルを容易にする技術
フィルム等からインキを分離しやすくする脱墨型インキや、パッケージの単一素材化(モノマテリアル化)を可能にするコーティング剤の展開により、高度な水平リサイクルを支援しています。
再生プラスチックの品質を向上させる技術
熱劣化や加水分解等による粘度低下といった物性悪化を引き起こす再生プラスチックに対し、当社の粘度回復技術が織り込まれたマスターバッチを用いることで、新品同等の機能を持たせる取り組みを進めています。
自社製造プロセスにおける再資源化の高度化
自社の生産活動における廃棄物の発生抑制(リデュース)と再資源化においても、高い目標を掲げて実行しています。
実績と進捗
製造工程の抜本的改善により、廃棄物最終処分量を前年比で大幅に削減させるなど、ゼロエミッション化に向けた取り組みは大きく前進しています。また、廃プラスチックおよび廃溶剤の分別回収を徹底し、国内グループにおけるこれらのリサイクル率は95%を超える高水準で推移しています。
今後の展開
現状は熱回収(サーマルリサイクル)が中心となっている廃プラスチックについて、パートナー企業との連携を強化し、より環境負荷低減効果の高いマテリアルリサイクル・ケミカルリサイクルルートへの切り替えを推進していきます。
製造プロセスにおける廃棄物の削減と再資源化
当社グループでは、廃棄物の3R:Reduce(発生抑制)、Recycle(再資源化)、Reuse(再利用)においても、高い目標を掲げて実行しています。各生産拠点にて製造時のロスを削減する収率向上、不良品発生抑制、工程立ち上げ時のロス削減などによる廃棄物の削減と再資源化を推進しています。2026年3月期は、汚泥、廃プラスチック類などを削減し、以下の活動目標を達成しました。廃棄物の発生量を抑え ることで、最終処分量の削減にもつながっており、今後も引き続き廃棄物削減とリサイクルを推進していきます。
活動目標(国内グループ)
目標:廃棄物リサイクル率 2025年3月期実績から1ポイント改善
実績:2026年3月期 2025年3月期比+9.7ポイント改善(88.9%)
目標:廃棄物最終処分量 2025年3月期実績に対し1%削減
実績:2026年3月期 2025年3月期比44%の削減(925t)
中期目標(国内グループ)
目標:廃溶剤リサイクル率 リサイクル率99.9%以上の維持
実績:2026年3月期 95.3%以上を維持
廃プラスチックの発生量低減とリサイクル
当社グループは、「プラスチック使用製品産業廃棄物の多量排出事業者」として、廃プラスチックの発生量低減とリサイクルに取り組んでいます。2026年3月期では、生産の効率化に向けた拠点集約により一時的に排出量は増加しましたが、廃プラスチックの樹脂種類ごとに分別収集の徹底を進めたことで廃プラスチックのリサイクル率が向上しました。しかしながら、現状ではサーマルリサイクルが主流であるため、今後はマテリアルリサイクルおよびケミカルリサイクルへの移行に注力し、より高度な再資源化を推進していきます。
短期目標
廃プラスチックリサイクル率 前期比+1ポイントの改善を目標とする。
中期目標
廃プラスチックリサイクル率 2027年3月期に前中期経営計画の平均値(87.4%)比+3ポイント改善し、90.4%以上とする。
実績
2026年3月期 95.3% 前期比+0.9ポイント改善
